わが故郷は、越後にて
青くかすむ山裾まで、田が連なり
稲穂たおやかに実る秋の休日

幼少の頃は、稲刈りに駆り出され
年上のいとこ達に、嫌がられるほど
ただただ、黙々と働く子供だった




稲の匂いも、ちょっと肌を刺す感触も
なぜか心落ち着く、懐かしいような時間だった

今の家から、400メートルくらいのところにある
楠浦新田古墳




古墳時代から、連綿と受け継がれた
先祖からの記憶が、田園風景に癒されるのだろうか

そんな事を考えながら、休日の夕方
稲穂を散らすように、走る




まだ少し、夏の匂いがする
夕日を頬で跳ね返し、田んぼの中の道を
ぐるぐると走る





毎日、毎日を時間に追われ
時を追いかけ、気が付けば、この地で25年・・・

走り回っていたような・・・
まどろんで、夢を見ていたような・・・





あと何年かわからないけれど
この地に足をつけ、できる限りの人と
実りを分かち合おう

夢物語と、笑われようと
自分らしく、自分の人生を全うしよう

黄金色の田に、そう誓った時には
空はすっかり、茜色












  


Posted by 原田鈑金塗装  at 01:38Comments(6)日々の出来事自然雑記