「連休前まで、出来ますかね?」
よかよかダイビングの中野さんが
優しい声ながら、鋭く原鈑を追い詰める

さすがダイバーだ、俺の潜在意識深くまで
潜り込んでくるぜ・・・

この車だけでなく、通常の事故車の修理も
連休前までに、仕上げなければなりません

しかし繁忙期の連休に、車が使えないなんて事になったら
よかよかさんに、二度と浮上することのない
体験ダイビングを、装備なしで強制させられるかもしれない

なんとしても仕上げなければ!





右側のサンゴの絵が、どうにも難しくて
上手くいかないと悩む、妻

アクセントに魚をオレンジに塗りました
(金魚みたい・・・・イカン!言ったら
よかよかさんに沈められる前に
妻に沈められてしまう・・・)




よけいなこと言わないように
フロントパネルにロゴ入れよ~っと

マスキングテープに転写して
デザインナイフで切りだすだけで
2時間近くかかりました、ふぅ~




切って塗り、塗っては貼るを繰り返し
3色塗り重ねます




あとは主役のダイバー
最初の構想では、車の進行方向に合わせて
ダイバーの向きを入れる予定でしたが




右側は、ストーリー的に魚が
ダイバーの後を追うより、ダイバーが
魚群に向かう方がいいだろうと
急きょ反転




左側は、サンゴからすると
ダイバーが小さすぎるので
急きょ拡大することに




運転席ドアに、描かれたダイバーは
妻の渾身の作品です




納期を明日に控え、両側面が仕上がってくると
後ろ側がさみしい・・・

「よし!ニモ書こう!」
疲労困憊の妻に、またしても
ムチャぶりする原鈑

「じゃあ、土台はつくるけん」




はい、メイキング オブ ニモ
まずマスキングテープを貼り
アウトラインを転写後、カッターで切りだしたら
ベースカラーの白を塗ります

ベタっと真っ白に塗るのでなく
画像を見ながら、濃淡を意識します




白が乾いたら、その上に再びテープを貼って
オレンジの部分を、切り出します




オレンジや黄色は、隠ぺい力が弱いので
必ず白を先に塗ります

そしてその上に塗っていきます
全部ベタッと塗っても大丈夫ですが
次に塗る黒を意識して、ふちは残すように
染めていきます




次に濃いめのオレンジを塗っていきます
ここから先は、さすがにハンドピースで塗らないと
無理ですね



別の作業中の工具の音が大きいので
ボリューム気をつけて下さい




マスキングしていた、白い部分を剥いで
青で陰影をつけます



はい、これでカクレクマノミ
ディズニーではニモの完成です!

どっちがオリジナルかわからんでしょ?
この手順通りにすれば、あなたにもニモが
描けますよ~(笑)




まださみしいので、バブルを入れました




さて、納車当日の朝
早起きして、仕上げのトップコート
クリヤーを塗ります

後ろのバックドア
上のスペースがさみしいので
しゃしゃっと、差し込む光を入れました




光彩社さんに、看板の文字を入れてもらったら
完成です!



ワイパーはキャンセルして、代わりに
ツノ貝を加工して、取り付けました






運転席側


看板文字



助手席側



そりゃ~エアブラシの巨匠たちや
有名カスタムペインターの方たちには
遠くおよびませんが、限られた時間の中で
最大のパフォーマンスは、出来たものと思います

クライアントさん、お二人の笑顔が
すべての労苦を、喜びに変えて下さいます




お二人の笑顔のそばに
この車がいつも寄り添っていれば
私たちには、一番の幸いです

さあ~明るい明日に向かって
よかよか号発進です!

あっ!言い忘れましたが
その車、水中は走れませんからね~(笑)
















  


Posted by 原田鈑金塗装  at 10:00Comments(5)エアブラシ塗装ブロガーさん

日曜日の事です
原鈑「あ~ブルーインパルス、見たかったなあ~
    晴れ渡った空に、編隊飛行が描いたシュプール
     最高だろうな~」

妻「何言ってんだい!時間ないのに絵まで入れるって
  調子こいて請けるから、日曜日まで仕事せにゃんたい
  変態・非行の妄想でも、頭の中に描いてろ!」




画像はMONさんの同級生からいただきました



車の右側に、テープを入れます
石鯛のシマシマ?いいえ、こんなイメージです




海中にさす、太陽の射光です
だいたいのポジションを、バランスを見ながら決めます




車の上の方は、強い光なので
輪郭がはっきり出るように、きっちりマスキング
下に行くほど、光は弱く薄くなっていきますので
ガイドラインだけを残し、長めの段ボールをあてて
光の輪郭をぼかしていきます




「おお~~!光に満ち溢れておるわ~」
妻にドヤ顔で、見せると
贈られると思った、賛辞の言葉ではなく
惨事の結果でした

「なんじゃこりゃ~~!!」
原鈑の仕事を、大笑いする妻
「これじゃただの縞模様だろ!
これだからセンスのない奴は・・・」





原鈑の手から、スプレーガンを奪うと
手直しを始めました・・・

いや、これからオリがやろうと思ったのに・・・

「ヨコシマな考えの人間には
タテシマは、無理なんだよ!」

上から妻は、太陽光線と
刺すような言葉を、浴びせてきます




その勢いのままに、お魚さんを
描き始めます






酒の肴を増やすのは、大好きな妻が
今は海の魚を増やしています(笑)




一番口径の小さい、ハンドピースガンで
影を入れていきます

陰影をつけると、立体感がグッと出てきますね




「ええ~~い、数が多すぎる!
あとはやれ!」

「ははっ!ありがたき幸せにござりまする~~」
妻から、うやうやしくガンを受け取り
影に徹する夫が、影を入れていきます





ホントだ、数が多すぎる・・・
書いているうちに、魚がアシカや
イルカっぽくなってくるではないか

「わが名はアシカ、そなた達はイルカの神か?」
青魚よこせ、健康のため・・・青魚喰う」

原鈑が妄想にふけり、にやにやしていると
背後から「だまれ!小僧!!」

モロから、いえMON(妻)からガンを取り上げられる原鈑




はい、絵としてのバランスを取るため
青魚も、たくさん入れましょう

車の前の方に行くほど、青く小さく薄くです
妻に言われれば言われるほど、原鈑の存在感は
小さく薄くなっていきます




妻がペイントした後、チェックした私は
ニヤリとし、勝ち誇ったように言い放ちました

「君の青は、破たんしている!!
光の中に、太陽が当たってない青い魚がいるし
遠くにいるはずの小さい魚が、濃すぎるではないか!」

妻がゆっくりとこちらを向き
ギロっとこちらをにらむと

「今から白入れるとこ・・・」
絶対に非を認めない妻
白が入っていく魚とは対照的に
原鈑の顔は、みるみる青に変わっていく・・・




空と海とで、青と白のシュプールが踊る・・・






  


Posted by 原田鈑金塗装  at 10:28Comments(8)塗装ブロガーさん

よかよかさんのキャラバン
まず、塗装面をすべて♯1000番相当の足付けフィルムを
掛けます





夜塗ったので、虫があちらこちらに付着してます
溶剤の匂いが、好きなんですよね~

飛んでクリヤーにくっつく、春の虫
一寸の虫も、ゴミより目立つ




車の左側は、海底のサンゴ
まずは黒を塗り、際を紫で塗っていきます




さあここからは、妻の出番です!
実際のサンゴは、一年で数ミリから
数センチしか育ちませんが、この仕事は
そんな悠長なことは言ってられません

早く育てて下さいね~~




まずは白で、アウトラインを描いていきます
お魚さんも出てきて、にぎやかになってきましたよ




もとになる写真を、見ながら
慎重かつ大胆に、スプレーしていきます




夕刻を迎え、落日の残光が
アートにスポットを当てる

「もうこれで、いいんじゃね?」
思わず口にするMONさん

いや、まだまだほど遠いようですけど・・・




妻の気分は、海底深くをさ迷っております・・・







  


Posted by 原田鈑金塗装  at 22:39Comments(3)塗装ブロガーさん


雨がしとしと、花びらに積もる
雨がしとしと、つぼみを膨らませる

雨がしとしと、胸の中まで濡らす・・・


梅の露

日々の、仕事の納期に追われまくり
年度初めの会議の多さに辟易し

ボクは、身も心もヘトヘトにへばっていました
50を越えたボディは、昔のイメージ通り
動かなくなっています

ミニバレーをしていても、昔なら絶対決めていた
鋭角なアタックも、最近ではレシーブされてしまうことが
多くなってきました

そんな時に、苓北中学校の体育館に
ミニバレーの練習の遠征に出かけたときです

コートの中で、ひときわ輝いている人がいました
天草ランのラウムさんです

もう60になるというのに、コート内を縦横無尽に
走り回り、ミル・マス・カラスのように飛び
相手コートに立体殺法で、ボールをたたき込みます

試合後、ラウムさんが声をかけてきました
「どうした原鈑さん!元気がないぞ~!」
「このところ疲れがたまっているのと
体の衰えがハンパないんですよ・・・
ラウムさん、どうしてそんなにパワフルなんですか?」

ラウムさん、ニヤリと笑うと
「じゃあ、オレが元気な秘密を教えよう!
それはこれだ!!」





「これは・・・しょうが?」

「しょうがっぽいけど、これは菊芋っていうんだ
これを食べてるから、俺の種芋も元気になって
一族繁栄だ!ハッハッハ!」

「何言ってるんですか!」





オヤジギャグ合戦にも、完敗した原鈑
頂いた菊芋を、さっそくいただくことに

「素揚げが一番うまいぞ」と言ってた
ラウムさんの言葉通り、揚げてみました

揚げたてを、ひとつ食べてみると・・・




これはウマイ!じゃがいもよりしっとりした食感で
いやらしくない甘みが、口いっぱいに広がる

あえて残した皮が、程よい歯ごたえのアクセントとなって
口に菊芋を運ぶ手が、と ・・とまらない!

調べてみると、この菊芋
イヌリンという水溶性食物繊維が豊富で
糖尿病対策に、すごくいいらしい

料理の素材としても、注目すべき特産品

さあ、気になったアナタ
今すぐ貴重な菊芋を手に入れよう




  


Posted by 原田鈑金塗装  at 10:24Comments(3)ブロガーさんお家ごはん
この春、巷でうわさが流れている
あの楽園珈琲が、お店を出したらしいと・・・



それはまことです!



のどかな田園風景に、すっぽり収まり
すべて手作りの内外装

どちらかというと、焙煎所に併設されたカフェ
そんな表現がぴったりくるお店

珈琲の香りに包まれて
自然体の自分に戻れる空間




室内は白と黒の楽園カラー
コンセントのカバーの、塗装のご依頼を受けました




スプレーのエアー圧で、吹き飛ばないように
テープで固定します





上の画像のように、板に並べて塗ればいいと思うでしょ?
ふふっ、そこが素人とプロの違いなんですよ

平面の上に、平面的なものを載せると
接地面が塗りにくいので、塗り残したり
逆に塗りすぎて、オーバースプレーに
なりやすいんです




ほら、ちゃんとマスキングテープの芯で
かさ上げしてから、固定します

こうすることで、壁との接地部分も
きれいに塗れるんです




♯600番程度のペーパーで、足付けした後
プライマーを塗ります

一回クリヤーを塗ってから
乾燥後、再び足付け





水性アクリル塗料を、筆で木目っぽく
すう~~っと走らせます




ダメージがある部分も、木目調なら
いい景色になりますね




筆で塗り、乾燥したら
木の質感と、奥行きを出すため
カラークリヤーを作って塗布します




木目に合わせて、均一でなく
わざと濃淡をつけて塗り重ねます




ね!木目っぽいでしょ?



ただの白いプラスチックカバーに
たちまち高級感が出てきたと思いません




仕上げに、7分つや消しのクリヤーをかけて
完成です




全部で11個!
黒い壁にお似合いかしら・・・
注文通り、シルバーが良かったりして(^_^;)




お店にある、11個のカバー
全部見つけた人には、conami ちゃんか
バスさんの、楽園キメ(木目)ポーズが見れます!

でも、あそこにもここにもあるから
ソコ(底)まで見ちゃイヤ~~ンって
言われるかな・・・




場所は、本渡市内からならスーパー太陽沿いに左折
天草空港の入り口を過ぎたら、下りきって200mほど
行ったところ、左に岩崎商店のオレンジの看板がある
道を挟んで反対側の道路右側です

楽園珈琲の、バスかバモスが停まっていたら
ほぼ営業中の可能性大

行きがけに、ビックドリームの天草バーガーや
維新之蔵さんのスイーツをゲットしていくと
ますますコーヒーが楽しめますね!




  


Posted by 原田鈑金塗装  at 00:53Comments(4)グルメ塗装楽園珈琲
よかよかチラシ
瀬戸橋のたもと、キャプテンボートを拠点に
活動をされている、ダイビングサービスよかよかさん

ハイルーフのキャラバンを購入され、インパクトのある
看板を入れたいとのご依頼を受けました




ロングサイズなうえに、背が高い!!



繁忙期のゴールデンウィークには、車が必要なので
とりあえず、ロゴだけ入れたいと言われたのに
またやってしまいました「全部塗りましょう!」
悩むよかよかさんを、強引に説得して
オールペイントに




傷がないように見えて、車って結構凹んでるんです
鈑金して、パテをつけ研磨
パネルをフラットに再現してから
下塗りのサフェーサーをします




今回は、下塗りをノンサンディングタイプにして
工期の短縮を計ります




海中に車って、時々事故で聞きますが
車に海中って話は、聞いたことないでしょ?

海中と言えば、今は耳にすることも珍しい
懐中電灯や、懐中時計

肩に担いでた頃は、携帯電話ですが
今のスマホやガラケーは、携帯より
懐中電話という方が、正しくないですか?

なに?懐からものを出す人は
少数派だから、しっくりこない?

懐中という言葉が死語!?
ならば、ずん胴なのになぜスマートホンなのだ?
スマホでなく、正しい発音はスマフォではないのか?

いけません、妄想が暴走しだしました
いつものスマートな思考に戻らねば・・・




とにかく、車のボディに海中を入れていきます
イメージを膨らませて・・・




濃い青に、徐々に白を足して上に行くほど
淡い青にしていきます




これでベースの海中は完了!
あとは魚さんや、ダイバーさん
タレントたちを、配していきますよ~


  


Posted by 原田鈑金塗装  at 11:03Comments(7)エアブラシ塗装