2015年12月15日

色における深みとは

25年近くこの仕事をしておりますと
車体の塗装以外にも、いろんなものを塗って欲しいと
依頼があるものです

たとえば内装の塗装→コチラ


ステアリング(ハンドル)なんかも塗りました
そして今回は、シフトレバーの頭




左の薄い色の方を、右の濃い色に合わせて欲しいという
お客様のご要望です

似たような色になればよいという事でしたが
せっかくの木目、活かさないのはもったいないですよね

木目を消さずに、色を濃くする方法
そんな事できるの?できます!!







まず1000番のペーパーで、塗装面を足付けします




パールホワイトのパールは、透明な樹脂の中に少し入れて
吹き付け塗装をするのですが、今回は樹脂の中に
こげ茶色の原色を、少~~し落とします






これを焦らずじっくり、何回も何回も乾かしちゃあ塗り
塗っては乾かしを、10数回繰り返します

硬化剤が入っていない塗料なので、ある程度塗り重ねたら
一回、クリヤーをかけて、乾燥・硬化させます





まだまだ目指す色より、全然薄いですね
もう少し、こげ茶の原色の割合を増やして
再び塗り重ねます





そして再び、クリヤーを吹きます
たいぶ近づいてきましたね




再度、原色の割合を増やし
じっくりと色を重ねていきます

厚塗りして、早く色を出したいのはやまやまですが
奥さん!お化粧と同じで
仕上がりが良くなりませんよ




さあ~目指す色合いに到達したら
仕上げの最終クリヤーです




色に深みが出て、元の雰囲気が出ていると思いませんか?


前の画像と比べると、一目瞭然
狙い通りの仕上がりに、うっとりしながら
シフトレバーを眺めていると

後ろから妻が、「次の仕事をサッサとする!
人間としては、いっちょん深みがでんね」

原鈑をいっきに深みに落とし入れる一言
原鈑の気持ちは、トップギアからローへ

一気にシフトチェンジされるのであった

シフトレバーだけに・・・
  


Posted by 原田鈑金塗装  at 17:45Comments(3)塗装