令和元年初日の令和フールチックに
旅の行程の違いを表現したのですが
真摯に受け止める方々が、続出

ちょっとやり過ぎた?と反省しております。



妻は妹の所に残り、体臭……大衆演劇を観劇後、書道三昧。



原鈑は、父母の法事のため
新潟へ一時帰郷します。





廉直に行こうと誓う、令和のスタート  

Posted by 原田鈑金塗装  at 22:22Comments(5)おでかけ

2019年05月05日

妻との別離

まったく起こり得ない事とは
思っていました。

そうならないために、人並み以上に
愛情を注ぎ続け、愛を育んで来たつもり
でした……。



妻との別離、ついにその日が
絶対に回避できない、現実として
原鈑の眼前に、突き付けられるのです。

空港へ向かう、車のハンドルを
握っているのは、義理の弟

誰も口を開こうとしない車内は
3人の体を座席のシートに
押さえ込むかのように、重い空気が満ちている。

「ご飯でも食べませんか?」
あまりの息苦しさに、義弟が口を開く。

「そ、そうだな…」妻が口を開かないことを
いち早く察して、ノド奥からようやく
絞り出して言う


「お待ちどう様でした」
何も事情を知らない、店員さんの声が
原鈑のカラッポになった、胸に響く

無言のテーブルに、とんこつラーメンのどんぶりが3つ

中の具材に、視線を泳がせると
2人の出逢いの時、空回りしてた自分の姿

こんな俺でも主役になれるのかと
迎えた結婚式

死ぬかと思うほど、感動した
長女の出産、子供たちの成長に
時には静観、時には過剰に入り込みすぎて
妻と子から、あきれられた事が
ストーリーのように心のモニターを
彩って行く


「さあ、熱いうちに食べましょう」
義弟の声に、ハッとしてあわてて
麺を口に運ぶ


新潟行きの出発ゲートが、2人の絆を断ち切る
断頭台のようだ。

ゲートまさに潜らんとするときに
原鈑の心根に沈めていた感情が
マグマのように噴き出した。

「考え直さないか‼️」
原鈑はクルリと後ろを振り向くと
人生のすべてをかけて、愛した妻は
すでに背を向け、空港のドアの扉を開け
彼女が目指す、書の道へ
まっすぐ進んで行った。


後から後から、とどめなく押し寄せる
堪えられるわけもなく、それでも抵抗し

嗚咽する顔を、機内の窓に押し付ける
日本海の藍色が、人々の悲しみを集め
いつも以上に濃くなって眼下に広がっていた。  

Posted by 原田鈑金塗装  at 14:20Comments(2)おでかけ